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愛犬との楽しい散歩を実現!拾い食い・引っ張り癖の原因と対策|犬のしつけシリーズ ~第7弾~

みかん動物病院医院コラム「愛犬との楽しい散歩を実現!拾い食い・引っ張り癖の原因と対策|犬のしつけシリーズ第7弾」TOP
「拾い食いがやめられない😱」
「散歩中に引っ張られて大変😥」

このようなお悩みを抱える飼い主様は多く、実際に当院にも拾い食いや引っ張り癖についてのご相談をよくいただきます。
こうした行動は、しつけだけでなく健康面にも影響を及ぼすことがあるため、注意が必要です。

お散歩は本来、愛犬と飼い主様が信頼関係を深める大切な時間ですが、そこにストレスやリスクがあると心から楽しむことが難しくなってしまいます。

しかし正しい知識と方法を知ることで、こうした行動はしっかりと改善していけます。

この記事では、拾い食いや引っ張り癖の原因と、その改善につながる工夫について詳しくご紹介します。愛犬との楽しい散歩風景のイメージイラスト
 

■目次
1.拾い食い・引っ張り癖が起こる理由と健康への影響
2.効果的な拾い食い防止トレーニング
3.引っ張り癖を改善する正しい散歩法
4.年齢や体調に合わせた散歩の工夫
5.動物病院でのサポートと専門的なアドバイス
6.さいごに

 

【🐕拾い食い・引っ張り癖が起こる理由と健康への影響】

まず知っておいていただきたいのは、拾い食いや引っ張りといった行動は犬にとって本来ごく自然なものだということです。

 

<拾い食い>

道ばたのニオイを嗅ぎながら落ちているものを探して口にする行動は、「探索行動」や「狩猟本能」によるものです。
特に若い犬・大型犬・食欲が強いタイプの犬では、好奇心のままに動くことが多く、拾い食いが目立ちやすくなります。

ただし、拾い食いには深刻な健康リスクや危険が潜んでいます。次のようなものを口にすると、体調を崩すだけでなく、命に関わるケースもあるため注意しましょう。

 

口にすると中毒を起こす食べ物
中毒症状に陥り、調子が悪そうな犬のイメージ• タバコの吸い殻
→ ニコチン中毒…嘔吐、ふらつき、発作など
• チョコレート
→ テオブロミン中毒…興奮、頻脈、けいれんなど
• キシリトール入りガム
→ 低血糖・肝障害…元気消失、震え、けいれんなど
• ブドウ・レーズン
→ 急性腎不全…嘔吐、下痢、尿が出なくなるなど
• ネギ類(玉ねぎ・長ねぎなど)
→ 溶血性貧血…元気消失、血色素尿など
• 除草剤や殺鼠剤がかかった草木
→ 中毒…よだれ、けいれん、出血傾向など
• ヒキガエル、ヘビ、カタツムリなどの毒をもつ生き物
→ 中毒…よだれ、溶血性貧血、口の痛み、けいれんなど

これらは「道端に頻繁に落ちている」というより、落ちていた場合に危険なものです。お弁当やお菓子の食べこぼし、家庭ゴミなどに含まれていることがあるため、注意してあげてください。

 

飲み込むと危険な異物(場所に注意)
誤飲で腹痛に苦しむ犬のイラストのイメージ• 焼き鳥の串やビニール片などの異物
→ 消化管閉塞・穿孔(せんこう)…食欲不振、嘔吐、腹痛など

こうした異物は、ゴミ捨て場の周辺、飲食店の近く、お祭りやイベントのあと、公園や広場など人が集まる場所で落ちていることが多いものです。そうしたエリアを通るときは、特に足元に気を配ってあげましょう。

このような拾い食いによって現れる症状には、嘔吐、下痢、けいれんなどがあり、場合によっては急激に悪化して命を落とすこともあります。

異物誤飲についてはこちらで解説しています
愛犬が食べると危険な植物についてはこちらで解説しています

 

<引っ張り癖>

飼い主様を引っ張る犬のイラストここまで拾い食いについてお話ししてきましたが、実はこの拾い食いと深く関わっているのが「引っ張り癖」です。
引っ張る力が強いと、犬が前のめりに突き進んでしまい、飼い主様が制止しづらくなって、拾い食いにつながることも少なくありません。

また、散歩中に強く引っ張る癖があると、首輪に強い力がかかり、頸椎を傷める恐れがあります。
特に小型犬や短頭種(フレンチブルドッグ、パグなど)では、気管がつぶれて呼吸がしづらくなる気管虚脱を引き起こすリスクもあり、注意が必要です。

気管虚脱についてはこちらで解説しています

さらに、犬が急に走り出すなど予想外の動きをした際に、リードに引っ張られて飼い主様が転倒し、骨折や捻挫などのケガをする事故も実際に起きています⚠

 

【🐕効果的な拾い食い防止トレーニング】

拾い食いは犬にとって本能的な行動ですが、飼い主様が上手に導いていくことで、やめさせることは十分に可能です。

 

コマンドの習得
拾い食いを予防する上でまず大切なのは、「待て」や「離せ」などの基本コマンドをしっかり教えることです。
最初は室内での練習から始め、おやつやおもちゃを使って「我慢」の感覚を身につけさせましょう。慣れてきたら、庭や人通りの少ない場所など、少しずつ刺激のある環境でも練習します。

重要なのは拾ったものを無理に取り上げないこと。無理やり口から取り上げると、犬が防衛本能で飲み込んでしまうことがあります。
「離せ」の指示にうまく応えられた時は、その場でしっかり褒めてあげることが大切です。「成功すればごほうびがある」というポジティブな学習につながります。

あわせて「アイコンタクト」を覚えさせておくと、とても役立ちます。名前を呼んで飼い主様の目を見られたら褒める、を繰り返すことで、「名前を呼ばれたら飼い主様を見る」という行動が身についていきます。
これができると、飼い主様が先に道の危ないものに気づいたとき、名前を呼んでアイコンタクトをとり、注意をそらしながら通り過ぎる、といった対応ができるようになります。
とっさのときの選択肢が増えるので、拾い食い対策としても心強い行動です。

 

散歩前の精神的な満足感
遊びによって散歩前の準備をするイメージイラスト散歩の直前に軽いおもちゃ遊びや知育トイを使った遊びを取り入れると、エネルギーの発散と精神的な満足が得られ、拾い食いの衝動を減らせる可能性があります。

遊びを通して心が満たされることで、外の刺激にも冷静に対応できるようになる子もいます。
散歩は運動だけでなく、心の準備にもつながる時間として捉えてみるのも一つの方法です。

 

いざという時の対処法
「おすわり」のコマンドで座る・待てができる犬のイラスト散歩中に拾い食いしそうになった場合、慌ててリードを強く引いたり叱ったりするのは逆効果です。

ベストはアイコンタクトや「おすわり」などのコマンドで注意をそらすことですが、まだコマンドが身についていない場合は、そもそも危険な物が少ない場所での散歩を心がけるか、飼い主様が先に危ないものに気づいて避けることを意識するのが日頃からの大切なポイントになります。

コマンドの練習と並行しながら、少しずつ対応できる引き出しを増やしていきましょう。

 

【🐕引っ張り癖を改善する正しい散歩法】

引っ張り癖や立ち止まりなどの困りごとも、正しい方法で少しずつ改善していくことができます。

 

「リードトレーニング」の基本「ついて歩く」
リードトレーニング(ついて歩く)中の犬のイラスト散歩中の動きやすさや安全性を高める方法のひとつに、リードの扱い方を練習する「リードトレーニング」があります。

その基本としてよく知られているのが「ついて歩く」練習です。
たとえば、おやつを手に持ち、愛犬が飼い主様の左側に沿って歩けたタイミングでおやつを与えることで、“理想の歩き方”を少しずつ学ばせていく方法があります。
横、あるいはわずかに後ろの位置を歩けるようになるのが一つの目安です。

こうした練習はあくまで方法の一例なので、その子の性格やペースに合わせて、無理なく取り入れてみてください。

 

適した道具選び
首への負担を考えると、首輪よりも体に力が分散されるハーネス(前胸部にリードをつけるタイプなど)の使用がおすすめです。引っ張りにくくなるだけでなく、トレーニングのサポートとしても役立ちます。

「ハーネスだけだと抜けてしまわないか心配」という飼い主様には、ハーネスをメインにしつつ、首輪にもリードをつける二重リードもおすすめしています。
万が一どちらかが外れても、もう一方で支えられるので、脱走防止の備えとして安心です。

 

引っ張った時の対応
犬が前へグイッと引っ張った時は、その場で立ち止まって動かないことがポイントです。
進めないと理解することで、「引っ張っても意味がない」と学習していきます。

それでも引っ張りが続く場合は、進行方向を変える・Uターンするなどの方法も有効です。犬が意識を切り替えやすくなります。

 

歩かない時の対処法
「立ち止まって歩かない犬を無理やり引っ張ろうとする」NG対応のイメージ反対に、散歩中に立ち止まって歩かなくなってしまうケースもよく見られます。

この場合、無理やり引っ張らず、まずは犬の気持ちを落ち着かせるのが大切です。

足元にしゃがんで声をかけたり、おやつで誘導したりして「歩けば楽しいことがある」と感じさせてあげましょう。

また、「ハーネスやリードが合っていない」「足に痛みがある」などの体調面の影響も考えられるため、気になる場合は動物病院での相談も検討してください。

 

散歩ルートと時間帯の工夫
混雑した道や、車・人通りの多いエリアは、犬が興奮しやすく集中力も途切れがちです。
できるだけ静かで見通しのよいルートを選ぶことで、落ち着いて歩きやすくなります。
また、周囲が比較的静かな早朝や夜の時間帯を選ぶと、練習に集中しやすくなります。

 

【🐕年齢や体調に合わせた散歩の工夫】

犬の年齢や体調、性格によって、しつけや散歩の注意点は変わります。
それぞれに合ったペースで接することが、安心して散歩を楽しむための第一歩です。ここでは要点をまとめてご紹介します。

💛子犬の場合
音・人・他の犬などさまざまな刺激に慣れる「社会化」の大切な時期です。この時期に散歩に丁寧に慣らしておくことが、拾い食いや引っ張り癖の予防にもつながります。

💛成犬の場合
行動の改善は十分に可能です。子犬よりも時間がかかることはありますが、焦らず、ポジティブな体験を繰り返すことが成功のコツです。

💛シニア犬(高齢犬)の場合
関節や筋力が低下しているため、長距離や急な動きは避け、その日の体調を見ながら無理のない範囲で楽しませてあげましょう。

💛気管虚脱や関節・呼吸器などの持病がある場合
首輪を避けてハーネス(胴輪)を使い、距離・時間・気温にも気を配りましょう。

子犬の散歩デビューの時期や社会化の進め方、年齢に応じたケアについては、別の記事で詳しく解説しています。

子犬の社会化トレーニングについてはこちらで解説しています
犬と猫の年齢に応じたケアについてはこちらで解説しています

 

【🐕動物病院でのサポートと専門的なアドバイス】

「最近急に拾い食いが増えた」「急に引っ張るようになった」このような変化が見られる場合、栄養バランスの乱れ、ホルモンの異常や認知機能の低下など、体調や精神状態の変化が影響しているかもしれません。いつもと違う様子が気になった際は、早めにご相談いただくのが安心です。

 

当院での行動相談
当院では、愛犬の行動に関する個別相談やしつけ教室のご案内を実施しています。飼い主様と一緒に一つずつ課題に向き合いながら、改善のステップを考えていきます。必要に応じて専門機関へのご紹介も行っています。

しつけ相談のご案内はこちらから

 

万が一の誤飲・中毒への対応
誤飲で中毒に陥り、調子が悪そうな犬のイラスト拾い食いによって異物を飲み込んでしまった疑いがある場合は、まずは落ち着いて、すぐに病院へご連絡ください。
飲み込んだものの種類や成分、いつ頃の出来事かといった情報があると、より適切な対応につながります。

吐かせる処置が有効なこともありますが、飲み込んだものによっては、吐かせることでかえって食道や気管を傷つけてしまう場合があります鋭利なものなど。 吐かせるかどうかは獣医師が状態を見て判断しますので、ご自宅で無理に吐かせようとしないでください。

また、飼い主様が自己判断で口の中に手を入れて取り除こうとすることも危険です。愛犬を守るためにも、専門機関にお任せください。

 

【🐕さいごに】

女性と犬の散歩風景イメージお散歩は、犬にとっても飼い主様にとっても、心と体の健康を支える大切な時間です。しかし、「拾い食い」や「引っ張り癖」があると、不安やストレスだけでなく、健康や命に関わるリスクにつながることもあります。

行動の原因を理解し、トレーニングや環境、道具を見直すことで、安心して歩ける散歩に変えていくことができます。

お散歩について「ちょっと気になるな」と感じたときは、一人で悩まず、動物病院にお気軽にご相談くださいね。

 

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