脳・神経科
こんな症状はありませんか?
- 意識を失い、横になってバタバタ手足を動かしている
- 口をガクガクし泡を吹いている
- 急に後ろ足が動かなくなった
- 排泄ができなくなった
- 眼球が左右・上下に動いている
- 首が傾いている
- 同じ方向にグルグル回っている
- お腹が張ってきた
このような症状がみられたら、脳神経科の病気の可能性があります!
考えられる病気・疾患について
犬の主な病気・疾患
てんかん
発作的に繰り返しおこるけいれんや、意識の障害などを主な症状とする病気です。 てんかんは、脳に明らかな異常がみられない原因不明のもの(特発性てんかん)と、過去の病気などで、脳に後遺症が残り、それが原因でけいれんがおこるもの(後天性てんかん)に分けられます。さらに、発作のタイプにより、意識を失うもの(全般発作)と、意識を失わない軽いもの(部分発作)に分けられます。発作の頻度が少ない場合、特別な治療は必要ありませんが、発作の頻度が増したり、発作時間が長くなれば、抗てんかん薬の投与が必要になります。
このような症状が出た場合、ご連絡ください
- 意識を失い、横になってバタバタ手足を動かしている(発作)
- 口をガクガクし泡を吹いている
椎間板ヘルニア
背骨(脊椎)は、数十個の骨(椎骨)からなり、部位により、頚椎、胸椎、腰椎、仙椎、尾椎と呼ばれます。背骨の中には脊髄という重要な神経が通る空間(脊柱管)があり、各椎骨間には、クッションの役割をする椎間板があります。椎間板ヘルニアは、何らかの原因により椎間板が変性し、脊柱管内に飛び出して脊髄を圧迫する事でさまざまな神経症状をおこす病気です。軟骨異栄養犬種(ダックスフンド、シー・ズー、ビーグル、ウェルシュ・コーギーなどの胴長の犬種)に多くみられます。軽症の場合(麻痺を伴わず、痛みのみの場合など)は、内科療法を行います。絶対安静を基本とし、鎮痛剤やステロイドなどの投与を行う事もあります。
内科療法で改善が無い場合や重症の場合(麻痺がある場合など)は、椎間板の飛び出した部分を取り除く手術などを行います。
このような症状が出た場合、ご連絡ください
- 急に後ろ足が動かなくなった
- 排泄ができなくなった
前庭疾患
前庭器官(体の平衡感覚をつかさどる器官)の異常により捻転斜頚(首をひねったような姿勢)などの症状を示す病気です。
前庭疾患は、①末梢性(耳や脳神経の一部の異常によるもの)、②中枢性(脳の異常によるもの)、③特発性(原因不明のもの)などに分類されます。目の揺れ(眼振)、足のもつれ(運動失調)、同じ方向にクルクル回る(旋回)などの症状が同時にみられます。原因が明らかな場合には、その治療を行います。基本的に内科療法を行いますが、外科療法が必要な事もあります。異常部位を確定するため、CTやMRIなどの検査を行う場合もあります。
このような症状が出た場合、ご連絡ください
- 眼球が左右・上下に動いている(眼振)
- 首が傾いている(斜頸)
- 同じ方向にグルグル回っている(旋回)
猫の主な病気・疾患
てんかん
発作的に繰り返しおこるけいれんや、意識の障害などを主な症状とする病気です。てんかんは、脳に明らかな異常がみられない原因不明のもの(特発性てんかん)と、過去の病気などで、脳に後遺症が残り、それが原因でけいれんがおこるもの(後天性てんかん)に分けられます。さらに、発作のタイプにより、意識を失うもの(全般発作)と、意識を失わない軽いもの(部分発作)に分けられます。発作の頻度が少ない場合、特別な治療は必要ありませんが、発作の頻度が増したり、発作時間が長くなれば、抗てんかん薬の投与が必要になります。
このような症状が出た場合、ご連絡ください
- 意識を失い、横になってバタバタ手足を動かしている(発作)
- 口をガクガクし泡を吹いている
伝染性腹膜炎
猫コロナウイルスによっておこる感染症です。FIPは①腹膜炎、胸膜炎などをおこし、腹水や胸水の貯留する滲出型(ウェットタイプ)と、②目や脳などに病変を形成する非滲出型(ドライタイプ)の2つに分けられます。感染しても、潜伏期間は無症状です。発症すると、病気のタイプによりさまざまな症状を示します。診断は、臨床症状や、血液検査、抗体検査などを総合して行います。現在有効である可能性がある治療が出てきていますが、当院でも治療可能です。
このような症状が出た場合、ご連絡ください
- お腹が張ってきた
脳神経科治療2つの特徴
豊富な臨床経験
獣医療では、MRIは検査できる施設が限られ、全身麻酔も必要になるため、人の様に気軽にはできません。一次診療での神経疾患の診療で重要になるのが、検査機器を使用しないでおこなう一般身体検査と神経学的検査です。これによりしっかりとした鑑別疾患をおこなうことで、動物にも飼主様にも無益なご負担をかけないようにしなければなりません。当院では神経病学会の神経学的検査に沿って検査をおこなっております。
二次病院との連携
当院は高度医療施設との連携をとっています。特に脳疾患が疑われる際は、診断には二次病院でのMRI検査が必要となります。紹介の手続きも全てこちらでおこなわせていただきます。また二次施設退院後は当院でサポートさせていただきます。
脳・神経科治療の流れ
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STEP01受付・問診
受付にて、スタッフから問診を取らせていただきます。いつからどの様な症状が出ているのかお伺いさせていただきます。痙攣症状や意識の混濁がある場合には、先にお預かりして獣医師が状態の確認と緊急的な処置ををさせていただく場合がございます。その症状に対して他院様での治療歴がある場合は、治療内容などもお伺いできると診療に役立ちます。
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STEP02身体検査
視診、聴診、触診から全体的な体の状態を確認させていただきます。また、神経学的検査から問題を起こしている神経の部位は、脳なのか脊髄なのか、末梢神経なのかなどを調べます。
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STEP03検査
動物の種類や品種、年齢、発症時の状態や身体検査・神経学的検査所見からどのような疾患が疑われるのかを念頭に置き、血液検査やホルモン検査、レントゲン検査などご提案いたします。
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STEP04検査結果の説明・治療方針のご相談
検査所見から、疾患について治療についてご説明させていただきます。場合によっては、全身麻酔をかけてのCTをお勧めさせていただくこともあります。獣医療の神経疾患の場合、一次診療施設で診断を下せないこともあります。ですが、どんな疾患は除外でき、どんな疾患が疑われているのか、それによりMRIなどを取りに二次診療施設を受診いただいた方がいいのか、麻酔をかけてMRIを撮るよりもまずは診断的な治療の方が良いのかなどをメリット・デメリットを交えながらご説明します。
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STEP05お会計・次回の予約
お会計、お薬のお渡しは受付にてさせていただきます。次回の診察日は状態に応じて数日後から1ヵ月を目安にお伝えさせていただきます。2次診療施設をご紹介させていただく場合は、当院で先方と連絡を取り、受診日が決まりましたらご連絡します。