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犬や猫も便秘になるってほんと??|中には病気が隠れていることも…!!

みかん動物病院医院コラム「病気が隠れていることも…!!?犬と猫の便秘について」TOP

こんにちは!愛玩動物看護師の若月です🍊

「最近、うちの子のうんちがなかなか出ない気がする」
「トイレで何度も力んでいるのに何も出ない」

…そんな姿に気が付いたら、病気ではないかと心配になりますよね。

実は犬や猫も人間と同じように便秘になります。
うんちは健康のバロメーターであり、単なる一時的なものに見えても、思わぬ病気が隠れていることもあります💦

今回は犬や猫の便秘について、詳しく解説していきたいと思います!


■目次
1.便秘とは?正常な排便との違いって何??
2.便秘の原因は??|よくある原因から病的な原因まで
3.すぐに受診した方がいい便秘とは??
4.ご自宅でできる便秘対策とケアの方法
5.診察時のポイントと飼い主様ができること
6.さいごに

 

【💩便秘とは?正常な排便との違いって何??】

便秘とは、通常よりも排便の回数が減ったり、便が固くなってスムーズに出なくなる状態を指します。
健康な犬や猫では、一般的に1日に1~3回の排便が見られますが、年齢や食事内容、運動量によって排便の回数には個体差があります。

そのため、「何日出ていないか」というよりも、「いつもと比べてどうか」という視点が大切です。
普段から愛犬・愛猫の排便のペースや便の状態を把握しておくと、変化にも早く気付けますよ☝

 

【💩便秘の原因は??|よくある原因から病的な原因まで】

犬や猫の便秘にはさまざまな原因があります。
多くは一時的なものであり、生活環境や食事の見直しで改善するケースも少なくありません✨

よくある原因としては以下の通りです。

 

<犬や猫の便秘の主な原因>

🔹食物繊維の不足
食物繊維は腸の蠕動運動を促し、排便をスムーズにする働きがあります。
これが不足すると腸管での便の移動が遅くなり、便秘につながります。

🔹運動不足
体を動かすことで腸も活発に動きます。
運動量が足りないと、腸の動きが鈍くなり排便が滞る原因になります。

🔹水分不足
特にドライフードを主食としている場合は、水分摂取量が少なくなりやすく、便が硬くなりがちです。

🔹トイレ環境のストレス
トイレが汚れている、落ち着かない場所にあるなど、好ましくない環境だと犬や猫自身が排便を我慢してしまいます。

🔹毛づくろいや換毛期による毛球の蓄積
毛づくろいの際に飲み込んだ被毛が腸内に溜まり、便の通過を妨げることがあります。

便秘には水分が大きく関係しています
うんちの水分が足りないことで、腸内でスムーズに移動できなくなります。さらに便が腸内にある間はずっと水分が吸収され続けるため、ますます固くなり、出にくくなるのです。

上記の項目が原因の場合は、生活面の見直しにより改善が期待できます。

 

<犬や猫の便秘の病的な原因>

一方で以下のような、病気が原因で便秘を起こす場合もあるので注意しましょう。

🔸通過障害
腸を圧迫する病気(腫瘍・前立腺肥大・骨盤骨折など)や肛門周囲の異常(会陰ヘルニア・肛門周囲腺腫・肛門嚢炎)があったりすると、その部分を便が通り抜けることができず便秘になる場合があります。

🔸神経系の障害
椎間板ヘルニアなどで神経に障害が起こると、便が溜まった感覚がわかりにくくなったり、
上手くいきむことができなくなったりするため、結果として便秘になることがあります。

🔸異物の誤食
異物を誤って飲み込むと、腸の途中で詰まり便が上手く通れなくなるため、便秘の原因になることがあります。

🔸内分泌系の病気
甲状腺や上皮小体などの内分泌系の病気では、ホルモンの影響で腸の動きが低下したり脱水が起こったりすることで、便秘につながることがあります。

このように、実に様々な病気が原因で便秘が起こります。
また、便秘を放置し慢性化すると、腸壁が伸び切って運動性を失う「巨大結腸症」などの深刻な状態になるリスクがあります😨

一言で「便秘」と言ってもその原因は様々で、症状や犬猫の様子だけで原因を探るのは大変難しいので、排便の頻度が気になる場合は早めの受診が必要です☝

巨大結腸症の症例紹介はこちら
骨盤骨折のコラムはこちら

 

【💩すぐに受診した方がいい便秘とは??】

例として腹痛のある犬と嘔吐のある犬のイラスト「1~2日便が出ていなかったが、その後にスッキリと出た」
このような軽い便秘なら様子を見ても問題ないことが多いです。

しかし次のようなサインがある場合はすぐに動物病院へご相談くださいね。

🔸3日以上便が出ない
🔸トイレに何度も行くが、少量しか出ない
🔸排便時に強くいきんでいるが、なかなかでない
🔸うんちをする時に痛そうにしている
🔸元気や食欲がない
🔸嘔吐がある
🔸お腹が張っている・おなかを触ると嫌がる
🔸おもちゃなどを誤食した可能性がある

「便秘くらいで病院に行ってもいいのかな…」と迷われる飼い主様もいらっしゃいますが、便秘は時に深刻な病気の初期症状であるケースもあります。
飼い主様から見て少しでも心配な様子があれば、早めのご来院が安心です!

 

【💩ご自宅でできる便秘対策とケアの方法】

軽い便秘の場合、次のような自宅ケアで改善できることがあります。

 

💛水分摂取量を増やす

水分不足が思い当たる場合は、ドライフードをぬるま湯でふやかす・ウェットフードを取り入れる・飲み水に少量のちゅーるを混ぜるなどして、積極的に水分が摂れるような工夫をしてみましょう☝

特に猫はあまり水を飲まない傾向があるため、複数の場所に水を設置する・ぬるま湯にしてみる・循環式の給水器を使ってみる、といったことも効果的です✨

 

💛ストレスの軽減

トイレの位置や清潔さ、お家の環境の変化などがストレスになることも多いです。
静かで落ち着ける場所にトイレを設置し、安心して過ごせる空間を整えてあげましょう!
特に猫ちゃんの場合、引っ越しや来客、近所の工事等での騒音など大きなストレスがかかった場合は、緊張や恐怖から排泄を我慢してしまっている場合もあります💦
その際はストレスの原因からなるべく遠ざけ、様子を見てあげてください。

はじめての愛猫を迎えよう!準備から慣らし方までの完全ガイド
→猫の理想的なトイレについてはこちらで詳しく解説しています

 

💛フードの見直し

フードの切り替えをした後に便秘が起きた場合、食物繊維や脂肪分のバランスがその子に合っていない可能性があります。
その場合はフードを再検討する必要があるので、獣医師と相談しながら適切なフードを探していきましょう👀

 

💛運動不足の改善

運動不足が思い当たる場合はお散歩の時間を増やしたり、おもちゃで遊ぶ時間を作ってあげるなど、運動の機会を作ってあげましょう!
また、お腹に円を描くようにマッサージをしてあげることで腸の運動を促すことができます。

 

<⚠やってはいけないこと>

便の滑りを良くするためにオリーブオイルや植物油を飲ませる・市販の浣腸剤を使うといった自己判断のケアは大変危険なので絶対におやめください💦
オイルの油分で膵炎を起こしてしまったり、浣腸剤の入れ方によっては腸粘膜を損傷し命に
関わるような状態にまで陥ることがありますので大変危険です⚠💦

 

【💩診察時のポイントと飼い主様ができること】

便秘の症状で動物病院を受診する際、以下のような情報が診察の大切な手掛かりになります!

✅いつから排便がないのか
✅最後の排便の様子(量・形・硬さ・においなど)
✅食事や生活環境に変化があったかどうか
✅異物やおもちゃなどを誤って飲み込んだ可能性があるか
✅その他に気になる症状(食欲低下・嘔吐・元気がないなど)はないか

もし少しでも便が出ているのであれば、その実物や写真を持参すると診断の手助けになります。

また、「普段と比べてどうか」という視点がとても重要です。
日頃から健康な時の便の状態(色・形・硬さ・回数)を記録しておく習慣を付けておくと、いざという時に役立ちますよ😉

 

【💩さいごに】

今回は

・正常な排便と便秘の違い
・便秘のよくある原因と病的な原因について
・便秘の際に受診した方がいい目安
・ご自宅でできる便秘対策と絶対にやってはいけないこと
・診察時のポイントと飼い主様が出来ること

上記のことについてお話しました♪

自分の不調を伝えられない犬や猫にとって、うんちは健康状態を伝える大切なメッセージです。
普段からうんちの状態もチェックしておきましょうね☝✨

ご家庭での判断は難しいと思いますので、いつものうんちと違うな…など、少しでも気になることがあればいつでもご相談ください。
その際、実物やお写真があると状況を把握しやすく、より的確なアドバイスができます。
すぐに捨てず、まずはお電話でお問い合わせください📞✨

 

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