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咳・呼吸・散歩中の変化をチェック!犬の心臓病と初期症状について獣医師が解説

みかん動物病院医院コラム「咳・呼吸・散歩中の変化をチェック!犬の心臓病と初期症状について獣医師が解説」TOP

みなさまこんにちは!
みかん動物病院、獣医師の中川です!🍊

「最近、お散歩の途中で座り込むことが増えたな…🤔」
「なんだか寝ている時間が長くなったかも😕」

日常生活の中で、愛犬のこのような小さな変化に気付くことはありませんか?
実はこのような様子は単なる年齢のせいではなく、心臓からのSOSサインかもしれないのです。

犬の心臓病は、人間の病気と同じように、初期の段階でははっきりとした症状が出にくいという特徴があります。
そのため、元気そうに見えても、体の内側では少しずつ病気が進んでいることも珍しくありません😨

そこで今回は、愛犬の心臓病にいち早く気付くために、初期症状や心臓検査の大切さについて、わかりやすく解説いたします。心臓の調子を気にする犬のイラスト

■目次
1.犬に多い心臓病とは?
2.犬の心臓病の初期症状とサイン
3.心臓の検査ってどんなことをするの?|心検査でわかることとは
4.心臓病の予防とご家庭でできること|大切なのは「防ぐ」だけでなく「早期発見」
5.心臓への負担を減らすポイント
6.さいごに

 

【💗犬に多い心臓病とは?】

それでは、犬の代表的な心臓病をみてみましょう。
各疾患の好発犬種もあわせてご紹介していますが、どの年齢や犬種でも起こる可能性があることは注意しておきましょう☝

 

<💛僧帽弁閉鎖不全症>

僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)とは、心臓の中にある「弁」がうまく閉じなくなり、血液が逆流してしまう病気です。
チワワやキャバリア、トイ・プードル、シーズーなどの小型犬に多くまた年齢を重ねるごとに発症するリスクが高まります
特にチワワやキャバリアが圧倒的に多いので、日頃の変化には注意してあげたいですね。

僧帽弁閉鎖不全症についてはこちらで解説しています

 

<💛拡張型心筋症>

心臓の筋肉の働きが低下する病気です。
心臓が十分に縮められなくなったり、硬くなって血液をためにくくなったりすることで、全身に血液を送り出す力が弱まります。
ドーベルマン、グレート・デーン、ボクサー、コッカー・スパニエルなど、比較的大型犬に多い傾向があります

拡張型心筋症についてはこちらで解説しています

 

<💛先天性心疾患>

生まれつき心臓の形や血管の繋がり方に異常がある病気です。
例えばチワワやポメラニアンなどの小型犬では肺動脈狭窄症ゴールデン・レトリバーやジャーマン・シェパードなどの大型犬では大動脈狭窄症が比較的見られやすいとされています。
子犬の頃の健診で、心雑音をきっかけに見つかることがあります。

肺動脈弁狭窄についてはこちらで解説しています

 

<💜注意したい合併症:肺水腫>

すでに心臓病を患っている場合、病気の進行に伴って血液の流れが滞り、肺に負担がかかることがあります。さらに肺に水が溜まることで、咳や呼吸の苦しさが見られるようになります。
肺水腫は命に関わることもある危険な状態です⚠

肺水腫についてはこちらで解説しています

 

【💗犬の心臓病の初期症状とサイン】

犬の心臓病は、初期症状に気付きづらいケースが多くあります。
元気そうに見えても、少しずつ心臓に負担がかかりジワジワと進行するのが恐ろしいところです。

それでも、日常生活の中で見られる小さな変化から、心臓病に気付くきっかけになることがありますので、日頃のチェックが大切になります☝

 

<⚠咳や呼吸の乱れ>

咳こむ犬のイラスト心臓病の初期に見られやすい症状のひとつが、咳や呼吸の乱れです。

風邪のような咳とは少し違い、喉に何かが詰まったような「カッカッ」「ケホケホ」という乾いた音の咳をすることがあります。
特に、夜間や明け方に咳が出る場合や、嬉しくて興奮した後に咳き込む場合は注意が必要です。

また、寝ている時やリラックスしている時の呼吸が速い、苦しそうに見える場合も、心臓や肺に負担がかかっている可能性があります。

ご家庭では、愛犬が安静にしている時の呼吸数を数えてみましょう。

お腹の上下を見ながら1分間数えます。体の大きさなどにより個体差はありますが、健康な犬の多くは1分間に10~20回程度です。
もし30回以上の呼吸数であれば、心不全などを疑う指標になります。

元気な時の呼吸数を知っておくと、より変化に気付きやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください!

 

<⚠体力や食欲の低下>

調子が悪そうな犬のイメージ心臓の働きが弱くなると、全身に血液を送り出す力が低下し、疲れやすくなることがあります。

次のような小さな変化も、愛犬の心臓からのSOSサインかもしれません。

✅ 以前より散歩に行きたがらなくなった
✅ 歩く距離が短くなった
✅ 散歩の途中で立ち止まることが増えた
✅ 寝ている時間が増えた
✅ おもちゃで遊ばなくなった
✅ 食欲が落ちてきた

加齢や他の病気でも現れる症状ですが、元気や食欲がない時は何らかの不調が体の中で起きているサイン。早いタイミングで動物病院へ相談できると良いですね。

 

<⚠早めに受診したいサイン>

息切れをしている犬のイメージイラストもしも以下のような緊急性の高いサインが見られた場合はすぐに動物病院へご連絡ください💨

✅ ハァハァと肩で息をしていて、明らかに呼吸が苦しそう
✅ 息が苦しくて、横になって足を伸ばして眠ることができない(おすわりの姿勢のままでいる)
✅ 舌や歯茎の色が紫色、または白っぽくなっている(チアノーゼ)
✅ 一瞬でも意識を失って倒れた、失神した

このような状態の時は、一刻を争う事態であることも考えられます。
すぐに電話で状況を伝え、受診の指示を仰いでください。

また、気になる咳や呼吸の様子があれば、スマートフォンで動画を撮っておくと、診察の際に役立ちます。

 

【💗心臓の検査ってどんなことをするの?|心検査でわかることとは】

犬の心臓病は、外見や普段の様子だけで「どのくらい進行しているか」を正確に判断することはできません。
そのため、動物病院では複数の検査を組み合わせて、心臓や肺の状態を確認します。心電図検査を受ける犬のイメージイラスト

💚聴診
聴診器で心臓の音を聞き、「ザーザー」という心雑音や不整脈の有無を確認します。

💚レントゲン検査
心臓の大きさや肺水腫の有無、気管が圧迫されていないかを確認します。

💚心臓エコー検査
超音波で動いている心臓を見ながら、弁の動きや血液の流れ、心臓がしっかり働いているかを確認します。

💚心電図検査
心臓を動かす電気の流れを記録し、不整脈がないかを調べます。

💚血液検査
心臓への負担を示す数値や、薬を使う前に全身の臓器の状態を確認します。

💚心臓バイオマーカー検査
血液中の成分を測定し、心臓への負担や心筋のダメージがないかを確認します。
心臓病の診断補助として使います。

これらの心臓検査を組み合わせて行うことで、以下のようなポイントを見極めています。

💙まだ初期段階なのか、定期的な経過観察で様子を見てよい状態なのか
💙薬を始めるべき最適なタイミングはいつなのか
💙今すぐに薬による治療が必要な段階なのか
💙家での生活管理(運動の制限や食事など)で、どんな点に注意してもらうのか

このように、ただ病名を付けるだけではなく、その子に合わせた「これからの過ごし方」を考えていくのです。

「症状が重くなって、ぐったりしてから検査をする」のではなく、「咳が増えた」「散歩で疲れやすくなった」といった、日常の小さな変化が出た段階で検査を受けて早めの治療をスタートすることが、愛犬の寿命を延ばす事に繋がっていきます。

心臓病は、一度発症すると生涯にわたって長く付き合っていくことが多い病気です。
だからこそ、当院は少しでもリラックスして検査を受けられるよう、優しく声を掛けながら、落ち着ける環境づくりに取り組んでいます。
そして、飼い主様にとっても安心して通っていただけるような、温かい雰囲気で皆さんをお待ちしています。

当院の循環器科のご案内はこちら

 

【💗心臓病の予防とご家庭でできること|大切なのは「防ぐ」だけでなく「早期発見」】

犬の心臓病について知ると、「できることなら予防してあげたい」と感じますよね。
しかし、犬の心臓病…特に遺伝や加齢が関係するものは、「これをすれば100%防げる」という明確な予防法があるわけではありません。

だからこそ大切なのは、心臓にかかる負担をできるだけ減らし、病気のサインにいち早く気付いてあげることです。

 

【💗心臓への負担を減らすポイント】

お家の中で飼い主様が意識してあげられるポイントをいくつかご紹介しますね。

 

<🧡適正体重を保つ>

肥満からダイエットをして痩せた犬のイメージイラスト肥満になると、体に血液を送るために心臓がより強く働かなければならず、心臓への負担が大きくなってしまいます。毎日の食事量やおやつの量を見直し、ぽっちゃり体型にならないように気をつけてあげましょう。
また、体重だけでなく、肋骨の触れやすさやくびれの有無など、体型の変化も日頃からチェックしましょう。

肥満についてはこちらで解説しています
食事管理についてはこちらで解説しています

 

<🧡運動や温度差による心臓への負担を減らす>

心拍数が急激に上がるような激しい運動や、強い興奮を避けるようにしましょう。
例えば、おもちゃでの激しい引っ張り合いや、ドッグランでの全力疾走などは、気を付けてあげたいシーンです。

ただし、適度なお散歩や軽い運動は、体重管理や筋力維持のためにも大切です。
適切な運動量を知りたい場合は獣医師にもご相談ください。

また、暑さ・寒さなどの急な温度差も体にとっては大きな負担になります。
室内はエアコンで快適な温度・湿度を保ち、夏の暑い時間帯の散歩や、冬の暖かい室内から屋外への急な移動には注意しましょう。

寒い日の散歩についてはこちらで解説しています

 

<🧡早期発見の習慣作り>

心臓病では、早く変化に気付くこともとても重要です。
日頃から、咳の回数・呼吸の様子・安静時や睡眠時の呼吸数・お散歩中の歩き方や疲れやすさを観察しておきましょう。

さらに、1年に最低1回、シニア犬なら半年に1回は、動物病院で「定期的な健康診断」を受けるようにしましょう。
早期発見が出来れば、お薬や生活習慣の見直しによって、病気の進行をグッと遅らせ、大好きな愛犬と穏やかで楽しい時間を長く一緒に過ごすことができるのです…❤

健康診断についてはこちらで解説しています

 

【💗さいごに】

犬の形の心電図イメージ今回は
・犬の代表的な心臓病とは
・心臓病の初期症状とサインについて|早めに受診したいサインとは?
・心臓の検査では何をしているのか
・予防とご家庭でできること
・心臓への負担を減らすポイント

上記のことについてお話しました🐶

咳や疲れやすさが続くときは、年齢や体質だけでなく、心臓に負担がかかっている可能性もあります。
「いつもと少し違うかも」と感じたら、心臓のチェックも考えてみましょう。

気になることがあったらまずは一度ご相談ください。大切なご家族であるワンちゃんが、これからも元気いっぱいに過ごせるよう、私たちがサポートいたします💪

 

■当院の予約はこちら
電話番号:0463-84-4565
web予約:https://mkn-a-hospital.reserve.ne.jp/

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