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東洋医学コラム25『ブッダの教え「心配事の9割は起こらない」』

──獣医師としての私の気付き──
正直に言います。私は心配性な獣医でした。
臨床をしていた頃はいつも
「これで治らなかったらどうしよう…」
「手術は成功したけど改善しなかったら…」
…と考えてしまう方でした。
同期の先生からは「ネガ子だねぇ(笑)」「何か起きたらその時考えればいいじゃん」と言われていましたが、私は「臨床医は先手、先手で動くもの」と自分に言い聞かせていたのです。
そんな私も、東洋医学を専門にするようになってから、だんだんポジティブに変わってきました。
今ではむしろ、動物たちに「大丈夫だよ~」と声をかけているくらいです。
心と体は繋がっています。
心配し過ぎると心を消耗させ、体の調子まで悪くしてしまう。
逆に「安心の気持ち」が、回復の力を後押ししてくれることもあるのです。
最近知ったブッダの教えに「心配事の9割は起こらない」というものがあります。
実際、心配していた多くのことは現実に起こらないか、起こっても思っていたほど深刻ではありません。
──これは、日々ペットちゃんと暮らす飼い主さんにも言えることです。
「ご飯を残したけど大丈夫かな?」
「咳をしたけど病気かな?」
「元気がないように見える…」
心配になるのは当然です。
でもその多くは、一時的な体調の波やちょっとした行動の変化だったりします。
もちろん注意深く観察し、異変に気付くことはとても大切です。
ただ「まだ起きていないこと」まで抱え込むと、飼い主さんの心が疲れてしまいます。
ペットちゃんの異変に気付いたら、まずは深呼吸して落ち着いて観察してください。
「今日は暑くて食欲がない」
「昨日はしゃぎすぎて、今日は寝ていたい」
生き物ですから、そんな日もあるのです。
そして、やっぱりおかしいなと思ったら、その時はどうぞ遠慮なく相談してください。
大切なのは、心配よりも“今一緒に過ごせる喜び”を感じることです。
火曜日・土曜日にみかん動物病院で鍼治療をしています。
担当獣医師 大野真智子
<過去の東洋医学コラムはこちら>
- 東洋医学コラム24「いつもの場所に潜んでいる、にっくきアイツのはなし」
- 東洋医学コラム23「身体の60%を占めるアレの話」
- 東洋医学コラム22「この季節の養生たったの2つ。騙されたと思ってやってみよう」
- 東洋医学コラム21「あって当たり前だけど、ないと困るもの」
- 東洋医学コラム20「生きてくことの基本に立ち返る」
