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患者さん向け医院コラム

換毛期でもないのに抜け毛が気になる…それって病気が原因かも?|犬と猫の抜け毛対策について

こんにちは!愛玩動物看護師の若月です🍊
犬や猫を飼っていると、我が子の抜け毛に悩まされることが多いかと思います。
「動物を飼っている以上、ある程度の抜け毛は仕方のないこと」
「今は生え変わりの時期だから、毛がたくさん抜けるのは当たり前…!」
そう思われる飼い主様も多いかと思いますが、それは本当なのでしょうか!!?

実は、脱毛は病気が原因で起こることもあるんです…!
そこで今回は、換毛期による正常な脱毛と、病気によるものとの違いや、換毛期に行うべきケアについてご紹介したいと思います😉

 

■目次
1.正常な抜け毛(換毛)とは??
2.病気が原因の抜け毛とは??|注意すべきサインについて
3.病的な脱毛が見られたら…|主な疾患とその症状について
4.抜け毛を放置したらどうなるの?|リスクと飼い主様への影響とは
5.抜け毛が多いなと思ったら…|自宅でできるケアのポイント
6.動物病院を受診すべきタイミングと診察時のポイント
7.さいごに

 

【👒正常な抜け毛(換毛)とは??】

犬の換毛期のイラスト犬や猫の毛は、一定のサイクルで生え変わっています。

「ダブルコート」と呼ばれる被毛を持つ種類の子たち(ポメラニアンや柴犬、アメリカンショートヘアなど)は、春と秋の年に2回換毛期を迎えます🌸🍂
この時期は寒暖差に合わせてアンダーコート(下毛)が抜け、それが新しい毛に生え変わることで体温調節に備えています。
そのため換毛期の抜け毛は体全体が均一に抜けることが特徴であり、皮膚の赤みやかゆみなどの症状はありません。これは自然な生理現象であり、正常な体の働きです☝

一方で「シングルコート」と呼ばれる被毛を持つ種類の子(トイプードルやマルチーズ、シンガプーラなど)は下毛がなく、大きな換毛期はありません。
そのため年間を通して少しずつ毛が抜け、常に新しい毛に生え変わっています✨

 

【👒病気が原因の抜け毛とは??|注意すべきサインについて】

病気が原因で起こる脱毛の場合…

🔸換毛期以外での脱毛
🔸部分的な脱毛
🔸フケや赤み、かゆみを伴う
🔸皮膚の異常がある

上記のような場合には、換毛期の特徴とは異なり病気が隠れている可能性があります⚠

 

【👒病的な脱毛が見られたら…|主な疾患とその症状について】

🔹感染性皮膚炎
細菌性や真菌性、寄生虫感染などによる皮膚炎です。
皮膚の赤みやかさぶた、かゆみ、フケなどの症状があります。

🔹ホルモン異常
甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)などによるホルモン異常です。
皮膚が乾燥したり、反対にベタ付いたりすることがあります。
左右対称性の脱毛や元気のなさ、皮膚が薄くなるなどの症状が見られます。

🔹アレルギー性皮膚炎
環境中(ノミ・ダニや植物)のアレルゲンや食物アレルゲンに反応して発症します。
特に顔や足先に発症しやすく、赤みや痒みが強いことが特徴です。

甲状腺機能低下症についてはこちら
副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)についてはこちら
アトピー性皮膚炎についてはこちら
ノミアレルギー皮膚炎についてはこちら

 

【👒抜け毛を放置したらどうなるの?|リスクと飼い主様への影響とは】

抜け毛を放置してしまうと、愛犬愛猫だけでなく飼い主様にも影響が及んでしまうことがあります。

🔻犬猫に起こりうるリスク
抜け毛が絡まり毛玉になることで、その下で皮膚炎を起こす可能性があります。

🔻猫で起こりうるリスク
毛づくろいをすることで抜け毛を飲み込んでしまい、お腹の中が毛でいっぱいになる
毛球症を引き起こす可能性があります。

🔻飼い主様に起こりうるリスク
抜け毛が真菌やダニなど、人に移るものが原因だった場合、飼い主様にも強いかゆみや
皮膚炎を起こす可能性があります。
また、抜け毛やフケがアレルゲンとなり、飼い主様がアレルギーを発症してしまう
リスクもあります。

こうしたことから、『たかが抜け毛』と軽視せず、適切な対策と早期受診が肝心です☝

 

【👒抜け毛が多いなと思ったら…|自宅でできるケアのポイント】

💛こまめなブラッシング|適切なアイテムとタイミングは??

3種のブラシのイラスト_スリッカー・ピン・両目グシ抜け毛の量が多い柴犬や長毛種の子などでは、コームやスリッカーよりもファーミネーターのような、不要なアンダーコートを除去することに特化したアイテムを使ったブラッシングがおすすめです。
ただし、力を入れすぎると皮膚を傷付けてしまうため、優しくブラッシングするようにしましょう!皮膚病がある子や皮膚自体がデリケートな子は傷付きやすいので、無理せず気軽に受診してくださいね😉

また、シャンプーの前にもブラッシングは必須です!
抜け毛か残ったままシャンプーをすると、毛玉がきつく固まって皮膚トラブルの原因になります。
そうならないためにも、シャンプーをする前はしっかりとブラッシングを行い、不要な毛は除去しておきましょう!

 

💛ノミ・マダニ対策も忘れずに|予防薬が大切

ノミダニ対策の手段例のイラスト:様々なタイプの飲み薬やスポットタイプの薬、注射など抜け毛が増える原因のひとつとして、ノミやマダニによる皮膚炎があります!
「完全に室内飼育だから心配ない」と思われがちですが、実際には玄関やベランダ、洗濯物、飼い主の衣服を介して室内に持ち込まれるケースの少なくありません。
そのため、動物病院では年間を通した定期的な予防薬の使用を推奨しています☝

抜け毛対策というとブラッシングを思い浮かべがちですが、皮膚の健康を守るための予防医療も大切なケアのひとつです。

予防診療の重要性についてはこちら

 

【👒動物病院を受診すべきタイミングと診察時のポイント】

まずは今の抜け毛が正常な換毛期によるものなのか、それとも病的な原因があるものなのかを見分けてみましょう!
見分けるポイントとして、以下の項目をチェック👀

✅換毛期の時期ではないのに大量に毛が抜ける
✅左右対称に脱毛している
✅かゆみや赤み、フケもある
✅毛や皮膚がべた付いたり乾燥したりしている、臭いがする
✅元気食欲が落ちている

…などの項目をチェックしてみてください。
これらのサインが見られたら、早めに動物病院を受診しましょう🏥

 

💡診察前に確認したいチェックポイント

✅いつから脱毛していますか?
✅かゆみは伴っていますか?
✅元気食欲の変化はありますか?
✅脱毛に季節性はありますか?
✅食事内容に変化はありましたか?

受診時にはこれらの項目を獣医師に伝えていただけると診察がスムーズですよ😉

病気が原因で脱毛している場合は、原因疾患の治療により改善することが多いです。
「換毛なのか病的なものなのかわからない」といった場合も、お気軽にご相談いただければと思います✨

長引く皮膚病についてはこちら

 

【👒さいごに】

スリッカーブラシでケアをしている犬のイラスト今回は

🔹正常な換毛と病的な脱毛の違い
🔹病的な脱毛の場合に隠れている可能性のある疾患
🔹抜け毛が多い時のケア方法
🔹受診するべきタイミングと診察時のポイント

についてお話しました。

犬や猫の抜け毛には、季節的に起こる正常な換毛と、皮膚トラブルや病気が原因となる異常な脱毛があります。
判断のポイントは【抜け毛の時期・量・部位・皮膚自体の状態】です。

「最近抜け毛が増えた」「同じところばかり薄くなる」「フケやかゆみを伴う」などといった場合は、病院でのチェックをおすすめします!!

「抜け毛くらいで相談してもいいのかな??」と迷う必要はありません!
気になる変化があれば、どんな小さなことでもご相談くださいね😉