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犬・猫の慢性腎臓病の原因と症状、治療について|獣医師が解説|秦野市のみかん動物病院

神奈川県秦野市・伊勢原市・平塚市・中井町・二宮町・小田原市の皆様こんにちは。
神奈川県秦野市のみかん動物病院、獣医師森田です。

慢性腎臓病とは、腎臓の働きが徐々に低下する病気です。治療をしても腎機能そのものを元の状態に戻すことはできないため、診断されたら悪化させないように注意しながら生活する必要があります。

今回の記事では、犬や猫の慢性腎臓病についてお伝えします。

 

■目次
1.原因
2.症状
3.診断方法と治療方法
4.予防法やご家庭での注意点
5.まとめ

 

原因

慢性腎臓病の原因は、細菌感染や腫瘍、嚢胞、尿路結石症などが挙げられます。
また、腎臓そのものに問題がなくても、心臓の病気などによる全身の血流低下など、他の病気も影響しているといわれますが、多くの場合は原因不明です。

 

症状

この病気は初期ではほとんど症状がありません。ただし、血液検査や尿検査を行うことで異常が見つかることがあるため、定期的な健康診断が大切です。

病気が進行すると多飲多尿の症状から始まり、さらに進行すると尿毒症の症状として、元気食欲の低下、皮膚や被毛のトラブル、嘔吐などの消化器症状、痩せるどの症状がみられます。

そして末期になると、尿毒症が進行し、首を支えていられずにおじぎをしたような姿勢や、けいれんや昏睡などがみられるようになります。

 

診断方法と治療方法

慢性腎臓病の診断は、血液検査や尿検査、レントゲンやエコーなどの画像検査を行います。
慢性腎臓病は、一度発症すると腎臓の機能を元に戻すことはできないため、治療は腎臓への負担を軽減し、進行を遅らせ、症状を緩和させることが目的となります。

そして、元気と食欲がある場合は腎臓の負担を軽減させるための食事療法から始めますが、食欲がなくなると点滴によって水分を補う治療が必要です。

他にも、老廃物を吸着させる薬や吐き気や便秘など消化器症状に合わせた薬、血液中のカリウムやリンなどの電解質のバランスを整えるための薬などの投薬を行います。

 

予防法と飼い主様が気を付けるべき点

飼い主様にできる一番大切な予防方法は、愛犬や愛猫に水をたくさん飲ませるための工夫です
特に猫はもともと水をあまり飲まないため、水飲み場を複数設置する、動く水が出る電動水飲み器を利用するなどで飲水を促すことが大切です。

また、慢性腎臓病は早い段階で治療を始めることが寿命にも関わります。そのため、普段から犬や猫の飲水量と排尿量をよく観察し、気になる変化がみられた場合はすぐに動物病院を受診することも重要です。

 

まとめ

犬や猫は高齢になると慢性腎臓病に罹りやすい傾向があります。
早期発見、早期治療ができるように、観察と共に動物病院での健康診断を最低でも年に1度受けるようにしましょう

 

■腎臓病に関連する病気はこちらで解説しています。
膀胱腫瘍
膀胱結石
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