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東洋医学コラム⑪『自律神経の話と江戸時代のすごい人』
とうとう今年も師走です。
なのにこの気温。日中20℃近くあったり、夜は10度以下。
身体がついていけない。自律神経が乱れちゃう…なんてよく言います。
が、自律神経っていったい何なの?と思いませんか。
簡単に言うと「自分で勝手に働いてくれる神経」のことで主に内臓を動かしている神経です。
心臓が動く、食べ物を消化する等は自分で意識して行っているわけではありません。体の仕組みって不思議ですごいですよね~。
具体的には交感神経と副交感神経の2種類があります。
それがバランスをとりながら調整してくれているのです。
興奮した時には交感神経が働き、心拍数を上げ闘争状態になります。日中の仕事モードへ。
リラックスした時には副交感神経が働き、休息モードに。主に食べ物を消化する時、排泄をするとき、眠るときに優先して働いてくれます。
さて、この二つの神経、どちらかがいつも常にずーっと働き続けていたら…どうでしょう。
夜の休息モードの時まで、交感神経を過剰に働かせていたら…(例えば刺激の強いスマホの画面を見続けるとか、仕事をし続けるとか)休まりませんよね。
この時間は副交感神経に働いてほしいのですから。
副交感神経は消化にも関わるので、眠れないどころか、消化不良も起きてしまいます。
生き物の体は外界に影響して存在しているので、過剰に体に負担がかかるのならば自分でできる範囲の調整をする必要があります。
気温差が激しいのなら脱ぎ着できる服装にする。朝はきちんと起きて活動して、夜はきちんと休息をとる。
過剰にならないように体を整える。
休み過ぎもダメだし、働きすぎもダメ。
江戸時代の儒学者で医者でもあった貝原益軒さんが書いた「養生訓」という本があります。
健康に生きるための指南書みたいな本です。東洋医学の世界では有名です。
この本を今の時代こそ見直す必要があるのかも。
この方、この時代(江戸時代の人々の平均寿命は40歳以下)に85歳まで生きたとか。すごいですよ。
しかも、認知症にも寝たきりにもならなかったとか。
このように生きていけば人は本来100歳まで生きられると説いたそうな。
現代になって「人生の100年時代」なんて言われるようになりましたが、健康寿命との格差は開くばかり。
病気にならないからだを説いた本として、未だに語り継がれているこの本。海外でも読まれているそうです。
そんなわけで、自律神経を整えましょう。
鍼治療は自律神経を整えます。