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犬や猫はどうして避妊去勢手術が必要なの?

犬や猫はどうして避妊去勢手術が必要なの?みかん動物病院院内コラム(動物を抱っこした獣医師と看護師のイラスト)

みなさんこんにちは!愛玩動物看護師の若月です!

子犬や子猫の健診の際、「避妊手術」や「去勢手術」をおすすめされることがありますよね。
飼い主様からは『麻酔ってなんだか怖い…』『健康な子にメスを入れるなんて、かわいそう…』といったご不安の声も少なくありません。

しかし、避妊・去勢手術によって防ぐことができる病気は多く、予防医学の観点からもとても大切な医療行為です。
今回は、どうして犬や猫に避妊・去勢手術が必要なのか、その理由やメリットについてわかりやすくお話したいと思います🍀

麻酔により眠っている猫の外科手術(開腹)のイラスト

 

■目次
1.避妊・去勢手術はどんな手術??
2.当院の安全への取り組み
3.避妊・去勢手術で予防できる深刻な病気ってどんなもの??
4.乳腺腫瘍を予防するためには早い方がいいって本当??
5.手術に最適な時期っていつ?個体差を考慮した判断基準とは
6.手術にはデメリットってあるの?
7.手術を受けない場合のリスクと長期的な健康への影響とは??
8.さいごに

 

【🐾避妊・去勢手術はどんな手術??】

犬や猫の避妊・去勢手術は、「不妊手術」とも呼ばれ、望まない妊娠を防ぐことを目的として行われます。手術の内容は性別によって異なっているのですが…

🍏男の子は「去勢手術」
 陰嚢(いんのう)付近の皮膚を2~3cm程切開し、ひとつの切開部から左右2つの精巣を摘出します。

🍎女の子は「避妊手術」
 お腹を約5cm程切開し、子宮と卵巣を取り除く手術をします。

これらの手術は、いずれも全身麻酔下で実施されます🍀

 

【🐾当院の安全への取り組み】

『全身麻酔ってなんだか怖いな…』と思う飼い主様もいらっしゃいますよね。

当院では手術の安全性を高めるために、以下のような取り組みを行っています。

・術前検査(血液検査など)による麻酔リスクの事前把握
・手術中は常に心電図・血圧・酸素濃度などをモニタリング
・経験豊富な獣医師と愛玩動物看護師によるチーム体制での手術対応

このような医療体制により、手術時の安全性は大きく向上しています。
飼い主様が少しでも安心して手術に臨めるよう、丁寧なご説明とサポートを心がけていますので、少しでも不安なことがあれば、納得できるまでご相談いただければと思います😉

 

【🐾避妊・去勢手術で予防できる深刻な病気ってどんなもの??】

避妊・去勢手術によって予防が期待できる病気には、どのようなものがあるでしょうか?
性別ごとに代表的な疾患を見てみましょう

🍏オス

 ・前立腺肥大
 ・会陰ヘルニア
 ・精巣腫瘍
 ・肛門周囲腺腫(こうもんしゅういせんしゅ)

これらは加齢とともに発症リスクが高まりやすく、排尿や排便のトラブル、痛みなど、日常生活への影響が大きくなることもあります😖

🍎メス

 ・子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)
 ・乳腺腫瘍
 ・卵巣腫瘍
 ・偽妊娠(疑似妊娠)

中でも『子宮蓄膿症』は命に関わることもある病気で、発症すると緊急手術が必要になるケースも少なくありません😨

 

【🐾乳腺腫瘍を予防するためには早い方がいいって本当??】

メスが発症する乳腺腫瘍は手術のタイミングによって発症率が変わるというのは本当です

・初回発情前に避妊手術を行った場合 ▷発症率は“0.5%以下”
・2回目の発情後に手術を行った場合 ▷発症率は“約26%”
・2.5歳を過ぎてから手術を行った場合 ▷予防効果は“ほとんどなし”

さらに、発症後の治療には手術費・入院費などで10万円以上かかるケースもあるため、経済的負担も決して軽くはありません…。

そのため、避妊・去勢手術は病気の予防だけでなく、将来的な医療費や心身の負担を減らすという面でも、非常に大きな意味を持っています。

 

【🐾手術に最適な時期っていつ?個体差を考慮した判断基準とは】

お腹の傷を気にする猫のイラスト
避妊・去勢手術に最適な時期は、犬や猫の種類や成長のスピードによって異なります。
まずは一般的な目安を知っておきましょう

 

<🐶犬の場合>

🍏オス犬
生後7~8ヶ月頃が目安です。
発情に伴うマーキングや攻撃行動が出る前に手術を行うことで、行動の安定が期待できます。

🍎メス犬
初回発情前の生後6ヶ月頃までが目安です。
それまでに手術を行うことで、乳腺腫瘍の予防効果が高まります。

🍊大型犬のケース
成長期が長く、骨格形成への影響があるため、体の発育状況を見ながら少し遅めの生後8ヶ月~1歳頃に手術を行うことがあります。

 

<🐱猫の場合>

🍏🍎オス・メス共通
発情が早く始まることが多く、望まない妊娠や問題行動を防ぐためにも、生後6ヶ月~8ヶ月と、比較的早期の手術がすすめられます。

しかし、これらはあくまでもひとつの目安です。
個々の成長のペースに合った最適なタイミングを見極めるためにも、一度診察にいらしていただき、診察でしっかり判断していきましょうね💪

 

【🐾手術にはデメリットってあるの?】

犬の体重増加のイラスト
手術を行うことで得られるメリットの方が大きいのですが、少なからずデメリットもありますので、ここでしっかりとご説明しますね。

避妊・去勢手術による主なデメリットは「体重増加」と「性格の変化」。
手術をしたことによるホルモンの影響で代謝が落ちやすくなるため、結果的に太りやすい体質になってしまいます💦

しかしこれは、食事内容を見直したり運動量を増やしてあげたりなど、上手に体重管理をしてあげれば問題ありません✨

また、活動性が低下することもありますが、遊びやお散歩の工夫を行い、刺激を与えることで予防することができます😉

みかん動物病院では、術後も安心して生活できるように定期健診による健康チェックや、スタッフによる栄養指導、療法食を用いた体重管理のサポートなどを行っています。

避妊・去勢手術にはデメリットもありますが、こうした適切な管理とフォローで十分に予防・軽減することが可能なんですよ😉

メリット デメリット
🍏 去勢手術 ・発情にまつわるトラブルを防ぐことが出来る(マーキングや攻撃性など)
・男性ホルモンが原因で起こる病気を予防できる
・全身麻酔のリスク
・太りやすくなる
🍎 避妊手術 ・望まない妊娠を避けることが出来る
・偽妊娠を防ぐことが出来る
・女性ホルモンが原因で起こる病気を予防できる
・全身麻酔のリスク
・太りやすくなる

 

【🐾手術を受けない場合のリスクと長期的な健康への影響とは??】

避妊・去勢手術を受けない場合、発情に伴うストレスやマーキング、攻撃的な行動など、行動面での問題が生じやすくなります😵
さらに、高齢になると子宮や前立腺などの生殖器疾患の発生リスクも高まります。

これらの疾患は命に関わることや、治療が難しくなることも多いうえに、手術や入院で高額な費用がかかるケースもあります。
発症した場合、強い痛みや苦痛を伴うこともあり、愛犬や愛猫のQOL(生活の質)を大きく下げてしまう可能性があることも知っておいていただきたいポイントです☝

もちろん「手術をしない」という選択も、飼い主様のお考えとして尊重されるべきものですが、その際はこうしたリスクを正しく理解したうえで、定期的な健康チェックや早期発見に向けた対策を意識した生活を心がけていただければと思います😌

 

【🐾さいごに】

犬と猫を抱っこしている獣医師と看護師

犬や猫の避妊・去勢手術は、望まない妊娠を防ぐだけでなく、発情期のストレスや将来的な病気から守ることにもつながる、大切な医療行為です。愛犬・愛猫の健康と幸せな毎日を守るためにも、手術について前向きに考えてみませんか?

ご不安なことや気になる点がありましたら、どんな小さなことでも構いません。私達にどうぞお気軽にご相談くださいね🍊

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