症例紹介

血液内科

リンパ腫

犬や猫のリンパ腫という病気を聞いたことはありますか。血液の癌の一種で、原因は不明です。初期症状もわかりづらいのですが、健康診断の際、初期症状に気づくこともあります。本記事では、犬と猫のリンパ腫について詳しく解説していきます。

〇リンパ腫の原因

リンパ腫は、血液中の白血球成分のひとつであるリンパ球という細胞が癌化する病気です。癌化したリンパ球は、体中のリンパ組織で腫瘤(しゅりゅう:できものやこぶ、はれもの、しこりなど)を作り増えていきます。

原因は明確ではありません。犬では遺伝子の変異が発症に関与している可能性があると言われています。猫の場合は猫白血球ウイルスや猫免疫不全ウイルスに感染することでリンパ腫が発生しやすくなることがわかっています。

〇リンパ腫の症状とは?

リンパ腫の症状は、様々な分類がありますが、その腫瘤の作る部位に応じて症状の変化があります。

①多中心型
多中心型の代表的な症状は、体表リンパが腫れて痛みが出る、発熱、食欲不振などがみられます。

②縦隔型
縦隔型の代表的な症状は、胸腔内に腫瘤ができて、呼吸困難や咳などがみられます。

③消化器型
消化器型の代表的な症状は、嘔吐、下痢などがみられます。

④腎型
腎型では腎機能の衰えにより尿や腎臓関連の症状がみられます。代表的な症状は、多飲多尿や体重の減少がみられます。

⑤皮膚型
皮膚型の代表的な症状は、皮膚に斑点や丘疹(ぶつぶつ)があらわれます。

これら代表的な5つ以外にも、リンパ腫は体中のどこにでも発症する可能性があり症状も様々です。

〇診断方法と治療方法

リンパ腫の診断は、細胞を顕微鏡で見る細胞診や、腫瘤を切って組織を検査することで行います。

治療開始までには、さらに何型なのか、リンパ腫がどの程度広がっているのか、現在の全身状態はどうなのかなどの細かい検査をたくさん行う必要があります。

リンパ腫の治療は、病気の根治が目的ではなく、症状を遅らせたり緩和させたりするものです。治療の中心は抗癌剤の投与で、上手に利用すれば再び飼い主様と楽しい時間を過ごすことが可能となることも多いです。

〇予防法と飼い主様が気を付けるべき点

リンパ腫のはっきりとした原因は不明ですが、猫の場合、猫白血球ウイルスや猫免疫不全ウイルスに感染させないように、ワクチン接種を徹底したり感染猫との接触に気を付けたりする必要があります

また、定期的な健康診断がとても大切です。健康診断では血液検査の他にも、獣医師が体表リンパを触診することで、リンパ節が大きくなっていないかなどを確認するため、早期発見につながる可能性が高いでしょう。

〇まとめ

リンパ腫は明確な予防方法がなく、一度発症してしまうと根治が難しい病気です。一方で、早期発見によって愛犬や愛猫と日常の生活を楽しく送ることができる可能性を高めることもできます。ちょっとした下痢などにもリンパ腫が潜んでいる可能性もあるため、気になる症状があればすぐに動物病院を受診しましょう。

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