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寒い時期に気を付けてあげたいねこちゃんとの暮らし方とは?
こんにちは。獣医師の阿部です。
コロナ禍で例年とは違いお家で過ごす方も多くなっているのではないかと思いますが、最近はさらに寒さも加わり外出するのをためらうこともあるかもしれませんね。
寒さが本格的になるので、みなさまいつも以上に体調管理に気をつけてください。
さて、寒くなってくるこの時期に多くなる病気のひとつである、猫ちゃんの膀胱炎についてみなさんご存知でしょうか?
- おしっこの回数がいつもより多い
- おしっこの色が赤っぽい、血が付いている
- 何回もトイレにいくのにおしっこがでていない
- トイレ以外の場所でおしっこをするようになった
- おしっこ中に痛そうに鳴いている
…など、お家の猫ちゃんがいつもと違う行動をしていませんか?
もしかしたらそれは膀胱炎の合図かもしれません。
膀胱炎の原因は様々で細菌や結石、腫瘍などが関与することもありますが、猫ちゃんでははっきりと原因がわからない“特発性膀胱炎”が多いと言われています。
原因がわからないからこそ、日頃のケアが大切です。
寒くなってくると、猫ちゃんは水分をあまり摂らなくなります。
なので、まずは水分を積極的に摂らせてあげる工夫をしましょう。
好きなお水の飲み方を見つけたり、水の温度や器の種類、置く場所を工夫する。他にも、水分量の多いウェットフードや膀胱炎になりにくい療法食を与えるのもひとつです。
そしてもうひとつ大切なこと。それは、
“おしっこを我慢させないこと”
寒い時期は暖かいところから動きたがらず、おトイレをついつい我慢してしまう猫ちゃんも少なくありません。
なので玄関や脱衣所など寒くなる場所におトイレを置いているのであれば、おトイレのお部屋を暖かく保ってあげることも重要です。
きれい好きの猫ちゃんは汚れたトイレを使いたがらないので、常にトイレをきれいにしてあげたり、落ち着いて排泄ができる環境にトイレを置いてあげたり、トイレの個数自体を増やしてあげる必要があるかもしれません。
またストレスが原因のひとつとも言われているので、お家の中の環境の変化等をなるべくなくして猫ちゃんの過ごしやすい日常を心掛けてあげましょう。
肥満の猫ちゃんも膀胱炎になりやすいので、ご飯のあげ過ぎも注意です。
最後に、膀胱炎は繰り返しやすく放置しておくと尿道閉塞になり、急性腎不全で命を落としてしまうこともある怖い病気です。
なんだかおかしいな?と思った時は、症状が悪化する前に早めにご相談くださいね。