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患者さん向け医院コラム

「うちの子の皮膚が治らない…」 “仕方ない”と諦めていませんか?

 

こんにちは。獣医師の末舛です。

 

「体をかゆがります」

「脱毛してきました」

「赤くなってます」

病院にはこうした様々な症状の皮膚病で困っている犬や猫が多く来院されます。

 

犬の皮膚病には、“犬の体に常在する菌や日常的に接しているカビや寄生虫によって起こるもの”“先天的な要因や犬種によってかかりやすい皮膚病”があります。

 

例えば、シーズーという犬種。

シーズーは元々、チベットのラサアプソと中国のペキニーズの混血した犬種と言われています。

つまり皮膚は、乾燥と著しい寒暖差に対応しやすくなっており、そのために脂が出やすくなっているのです。

日本の夏は暑くて湿気が多いですよね?そのため脂による皮膚炎が悪化しやすくなります。

 

そして犬はかゆみが続くほどイライラしてきます。

イライラはさらにかゆみを悪化させ、症状がひどくなることもあります。

さらに症状が出ている以外の箇所を舐めたり、かじったりして出血してしまうこともあります。

 

しかし、犬にとってのイライラは皮膚病に限りません。

皮膚病以外のイライラや不満から、結果的に皮膚病になってしまうこともあるのです。

 

こんなことないですか?

「うちの子はよく手足を舐めます。声をかけてあげればおさまるんですけど…」

“本当にかゆかったのかな?”と思ったことはありませんか?

実は、オーナーさんに構ってほしい気持ちから足をなめるわんちゃんもいます。

こうした行動を繰り返していくことで、だんだんと手足の脱毛や赤みが認められるケースもあります。

この他にも、“年をとって足腰が弱くなってきた!”などからくる皮膚病もあります。

 

皮膚病は出た皮膚症状に対してだけ治療しても、根本が解決していないと繰り返してしまいます。

つまり、皮膚病は皮膚以外にもその子の生活や身体のチェックが必要になるんです!

 

皮膚病とその子の性格や生活環境は、思っている以上に関係が深いことが分かりますね。

皮膚のトラブルでお悩みがあれば、いつでもご相談ください。

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